その冷や汗は自律神経の乱れのサインかも
交感神経を急激に働かせすぎているサイン 自律神経はどこまでコントロールできるか?②
脳に優先的に割り当てられた血流によって立ちくらみが長く続くことはありませんが、これによって他の内臓の血流低下が起こります。すると、気持ち悪くなったり、食欲がわかず朝食がとれなくなります。
実はこの現象は、中学生ごろをピークに、8歳から20歳代前半までによく見られます。これは、性ホルモンの分泌がコルチゾールの働きを阻害する仕組みになっているからです。
思春期に性ホルモンが急激に分泌されると、コルチゾールの働きが阻害されて朝起きられなくなる。これは、自律性調節障害と呼ばれます。朝なかなか起きられなかったり、学校の集会などで長く立っていると倒れてしまうことがあります。
起立性調整障害は、女性ホルモンであるエストロゲンや男性ホルモンであるアンドロゲンなどの性ホルモンの変化が大きいので、性機能の発達が著しい中学生に最も多く見られます。
さらに、女性ホルモンエストロゲンには、ノルアドレナリンという脳を目覚めさせる物質を低下させる作用があるので、男性に比べて若い女性に、朝起きられなく、気持ち悪くなる調整障害が多く見られます。
ここで、解決策を考えるために、血管の調整機能に目を向けてみましょう。
血管は、通常、体の外が寒いと収縮して血圧が上がり、外が暖かいと弛緩して血圧が下がる反応が起こります。
しかし、現代のように、空調が常に機能して部屋の温度が季節を通して一定になっている環境で過ごしていると、この反応があべこべになってしまい、寒いのに血管が弛緩して冷え性になったり、暖かいのに収縮して高血圧になってしまうことがあります。
そこで、改めて体に正しい反応を教え込むトレーニングが必要です。
入浴後に、洗面器でひざ下に冷たい水をかけて、すかさずお風呂のお湯をかける。これを3回ほど繰り返してみましょう。
これで、血管にどのような刺激のときにはどのような反応をするべきなのかを教え込みます。冷たい水が平気な方は、ひざ上でも大丈夫です。これは手軽ですし、実行してから、朝起きられるようになったという方も多いので、ぜひ、試してみてください。